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ディズニーの「非日常マジック」


2008年度の東京ディズニーランドと東京ディズニーシー合わせての来園者数が過去最高を更新したそうです。

テーマパークはリピート率が命ともいわれます。

そのため、多くのテーマパークはアトラクションの追加や増設を行います。

しかし、新アトラクションでお客を呼べるのはたいてい1回まで。

その新アトラクションで遊んだら、次に来園するのは、さらに新しいアトラクションが誕生したとき、というのがありがちでしょう。

なかには春にはお花見ができることや夏には花火を打ち上げることで集客を図るテーマパークもありますが、それも一時期の効果を期待できるにすぎません。

だからといって季節を題材にしたイベントをやめればもっと来園者数は落ちますから、できることはなんでもやっていくわけです。

それでも来園者数を伸ばすところか維持することさえ困難なテーマパークが多いなか、ディズニーリゾートの来園者数はなぜ過去最高を更新したのでしょうか。

ディズニーリゾートのアトラクションの数は開園当初は32でしたが、現在はディズニーランドで41個、ディズニーシーで26個です。

しっかりと確実に新アトラクションを増やしていくという「テーマパークの王道戦略」を実行しています。

さらに、季節ごとのイベントについては様々ありますが、注目すべきは花火です。

花火はふつう夏ぐらいにしか見ることができません。人々にとって花火は非日常のお祭りのときに見るもの、という意識があります。

ところがディズニーリゾートは原則として毎夜花火を打ち上げます。

だいたい20時30分前後でしょうか。毎夜花火をみることができるのです。

非日常の花火を毎夜打ち上げるディズニーリゾート。来園者にとっては、来園したその日がたとえ平日であったとしても、その日は非日常です。お祭りの日なのです。

ディズニーリゾートにいけば、いつでも非日常のお祭りのワクワク感を抱くことができる。

これがディズニーリゾートのリピータ率の高さの要因です。

非日常は清掃にも表れています。

ディズニーリゾートの清掃員のなかには、パーク内の地面に掃除道具と水を使ってディズニーキャラクターの絵を描いてみせる人がいます。

ふつう、清掃といえば「しなければならないもの」「早く確実に綺麗に目立たずに」というのをイメージするでしょう。

「早く確実に綺麗に」は共通しますが、しかしディズニーリゾートの清掃の仕事は、ゲスト(お客さん)を一番身近に接することができて、絵を描いてみせることでゲストを楽しませることもできる魅力的なものとなっています。

日常行わなければならない掃除が、非日常のワクワクする楽しい事に変わる。

ゲストだけでなく、キャストも非日常の仕事を楽しみながらできる。

サービスを提供する側の人が楽しそうだと、サービスを受ける側の人も楽しくなる。これはディズニーマジックといえるかもしれません。

それぞれが非日常の空間を楽しむ環境と仕掛けがいたるところにある。

だからディズニーリゾートは100年に一度の不況ともいわれる現在の経済環境下であっても、来園者数が過去最高を更新することができたのではないでしょうか。

もちろん、不況のために遠出したくないという心理が働いたのも要因でしょうけれど……。

ネーミングも良いですね。

だって東京ディズニーリゾートですよ。

実際は千葉にあるんですけどね。

限りなく東京に近い千葉にあるディズニーリゾート。関東地方には間違いないけど、東京じゃない。

だけど、東京ってつけちゃおうヨ。

そんなノリだったのかどうかはわかりませんが、千葉ディズニーランドよりは東京ディズニーランドのほうが集客力がありそうなのは誰の目にも明らかです。

それはさておき、非日常を演出する仕掛けがゲストだけじゃなくキャストにもあるというのが今回のポイントです。



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