レミー、実はしゃべる
ピクサー作品「レミーのおいしいレストラン」。
ねずみのレミーは、従来のディズニー作品のキャラクターの多くが二足歩行するのとは違い、ほんとうのねずみと同じように動きます。
けれども、実は二足歩行もします。
なぜ二足歩行をするかを、レミー自身が他のねずみに説明するシーンがあります。
前足を清潔にすることで食べ物をおいしく安全に食べるためだというのです。また、手に入れた食料を清潔に運ぶこともできるから。
二足歩行にはちゃんと理由がある。食料を清潔に保ち、おいしいものを食べたいという願いをもったねずみというキャラクター設定をしっかりしたものにする役割がそこには込められているんですね。
さて、レミー自身が他のねずみに説明するということは、レミーは実はしゃべれるんです。
でもそれは同じねずみ同士の場合だけです。
レミーは人間の言葉を理解するけれど、人間の言葉を話すことことはできません。
このあたりの絶妙なさじ加減が、レミーのおかれた状況を的確に観客に知らせることを可能にしています。
登場キャラクターが人間と動物の両方いる場合は、動物はしゃべらない設定にするんだけれども、動物同士(ねずみ同士)はあたりまえにしゃべる。
そうすると観客は、ねずみ社会の事情もわかる一方で、人間(リングイニ)の事情もわかる。
双方の事情がわかるのは観客のみ。
すべて知っているからこそハラハラドキドキする。
その設定が巧みなんですね。


