温泉風物詩
監督:木村次郎
日本映画新社/17分
北海道の登別、群馬の草津、川原湯、山形の蔵王青根、小野川、和歌山の白浜。
日本各地にあるこれらの温泉地の、昭和戦前期の様子をナレーションと映像で構成された作品です。
これは旅客の誘致を目的として、鉄道省が製作・監修した温泉紹介観光PR映画で、横浜都市発展記念館 で観ることができます。
こうした観光PR映画が鉄道省によって作られたというのが興味深いですね。
全国に線路を敷く鉄道を現代のインターネットに例えるならば、こうした温泉紹介観光PR映画は、特定のテーマを持つ無数のウェブサイトの中からおすすめのものを紹介する特集ページといったものでしょう。
鉄道とは、ネットにおける検索エンジンのようなものだと考えることができます。
鉄道も検索エンジンの利点とはなんでしょうか。その最も基本かつ最大のものは「集客」です。
日本という世界に鉄道を敷き、各テーマ(例:温泉)に沿って旅客を目的地に誘致する。
インターネットという世界に検索という線路を敷き、核テーマに沿ってユーザーを目的のウェブサイトに誘致する。
時代は変ったというけれども、今も昔も集客と誘致の基本は変らないのですね。
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