インサイド・マン(INSIDE MAN)
監督:スパイク・リー
アメリカ/2006年/128分
引っ張り(宙吊り=サスペンス)力がスゴい! 変遷する人種問題。旨い汁を吸う者とは? アメリカ社会を映す縮図の風刺作品。
ストーリー(概要)
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マンハッタンの銀行で人質をとった立てこもり事件が発生。NY市警のフレイジャーは犯人と交渉を試みるが失態を晒して担当を外される。
しかし、犯人たちの巧妙なトリックの一部に気づいたフレイジャーは事件解決による自身の出世を目論む。
主な登場人物の紹介
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△ダルトン・ラッセル
銀行襲撃犯。
△フレイジャー
NY市警刑事
▽マデリン・ホワイト
女性。弁護士。
△アーサー・ケイス
マンハッタン信託銀行取締役会長
コメント・レビュー(Comments・Review)(論評、批評、意見)
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引っ張り(宙吊り=サスペンス)力がスゴい! 変遷する人種問題。旨い汁を吸う者とは? アメリカ社会を映す縮図の風刺作品。
■ 銀行強盗の美学
死傷者を出さずに1セントも盗らない。銀行からなにも盗っていないのだから銀行強盗とはいえないかもしれな
い銀行襲撃を扱った今作は、エンタメだけど一般的なエンタメじゃぁないんです。
有名俳優さんが出演しているので大味なエンタメ系クライムサスペンスかと思うかもしれませんが、どちらかというと映画好きや人種問題に関心がある(風)の方々がアメリカ社会の縮図にも似た作品内容にニンマリしちゃうような種類のエンタメ作品なんです。
■ 際立つサスペンス
古今東西、映画の題材としてよく描かれてきた銀行強盗には「頭脳」と「スマートさ」が求めれました。だれに求めらたかっていうと、脚本家や監督や演出家といった作り手のほうにです。
銀行という「場所」と、立てこもりという「時間」を限定する題材に「交渉という駆け引き」が加わったのが銀行強盗の典型です。「インサイド・マン」ではこのほかに「犯人の動機という謎」を全面に押し出すことで「サスペンス=謎を知りたいという願望を宙吊りの状態にさせておく」を盛り上げています。
■ 金と出世。旨い汁を吸うには?
大韓民国の恋人たちには、いくつもの記念日があるそうです。
ふたりが付き合いはじめてから22日目、100日目、1000日目といった日にはイベントがあり、他にもバレンタインデー、ホワイトデーの他にも毎月イベントがあります。ダイアリーディ、ローズディ、キスディ、ハグデー……。
イベント毎に物を贈りあったり、どこかへ行ったり、食べたり飲んだり。
イベントが多ければ多いほど費用がかかります。恋人とのイベントにお金を惜しむのは相手への愛情が薄いからだと思われないよう、特に男性はせっせとイベントにお金を使うことでしょう。
たとえ「恋人」というふたりの関係においても、そこにイベントを設定すればお金の流れが生じます。恋人たちの記念日というイベントならまだかわいいものですが、もっと大きくお金の流れを変えて自分のほうへ入ってくるようにするには、大きなイベントが起きたときに素早く動いて自分の畑に水が沢山入ってくるようにしなければなりません。
さらに、イベンドが起こるのを待っているだけではなく、場合によっては自分で大きなイベントを起こしたり、起こるようテコ入れをすることも必要です。
マンハッタン信託銀行取締役会長のケイスは自分の銀行が襲撃されたことを知ると、凄腕で名を馳せるホワイト弁護士に連絡をとります。公になっては困る、ある物を守りたいう願いを叶えるためです。
ケイスはどうやってマンハッタン信託銀行を興したのか?
これが今作の重要なメッセージのひとつです。
■ ひとこと
特徴は「人種問題」と「旨い汁を吸う者」。
人種問題では、変遷する人種偏見(アラブ系)の有様が、開放された人質のアラブ系の男性にみてとれます。
そのあたりはホワイト役のジョディ・フォスターが主演した「フライトプラン」でも、乗客のアラブ系男性が誘拐犯だと決めつけられるシーンがありましたね。
有名俳優が出演しているけど、気軽なデートムービーのつもりで観るような作品じゃぁありません。
かといっておもしろくないかというと、そんなことはありません。
犯人たちはどうやって銀行を出るの? 犯人の目的は? 動機は?
そういうのが気になってしかたなくって、作品に釘付けになることでしょう。
ひとことでいうと、アメリカ社会を映す縮図の風刺作品です。
俳優ファン ◎
ファミリー -
デート -
フラっと ○
脚本勉強 ○
笑い △
リアル追求 △
謎解き ◎
人間ドラマ △
社会 ◎
アクション -




Comments
こんにちは。
コメント&トラックバックを失礼致します。
本作品を詳細に考察された文章を興味深く拝見させて頂きました。
この作品について今一つとは感じましたが、銀行強盗犯と警察の応酬を描いた物語展開にやや際どいと思われる人種に関する台詞やユーモアの要素を感じる場面もあり、また出演者の皆さんの簡単に善・悪と言い切れない存在に面白さがある映画であると思いました。
また遊びに来させて頂きます。
ではまた。
Posted by: たろ | 06/20/2006 at 12:59
>たろさん
コメントありがとうございます。
善悪が混在しているようなかんじのところが、従来のクライムサスペンス系作品とはちょっと違うところですね。
またよろしくお願いします☆
Posted by: わかスト@管理人たか | 06/21/2006 at 16:28