旭山動物園
テレビのドラマ仕立ての番組で、行動展示で有名な旭山動物園の物語が放映していました。
旭山動物園の噂(月間入場者数で上野動物園を抜いた。展示方法に特徴がある等)はよく小耳に挟んでいたのでその番組を観てみました。
それで再確認した大切なこと。
それは、来場者に動物のことを知ってもらおうと思ったら、その動物の一番身近にて、一番よく知っている者の意見・提案に耳を傾けるということ。
テレビ番組の内容によると、旭山動物園の園長はどんな展示方法がよいかを飼育係のみんなに訊いてみたのです。
動物と一番身近に接している者だからこそ、動物のためにも、来園者のためにもなる動物園のアイデアを出すことができる。
この最も大事なポイントをわかっていて、さらにそれを活かすことができたから旭山動物園の盛況に繋がったのだと思います。
飼育員の意見に耳を傾ける。
これに気づくことが第一ステップです。このステップに気付かない、またはこのステップに足を乗せようとしない場合が多々あるなかで、この第一ステップにしっかりと立つことはすべてのはじまりです。
しかし第一ステップに立つフリをするのはありがちです。つまり、現場の人間の声に耳を傾けます(傾けています)というアピールを形としてだけするということです。
ところが重要な第二ステップに足を乗せる段階になると、ごく一部になってしまいます。第二ステップとは現場の人間(飼育員)のアイデア・意見を「活かす」ことです。
旭山動物園の園長は飼育員の意見・アイデアをもって実際に市長にプレゼンテーションします。これが成功して、動物園に新しい施設を作るための予算が出ることになるのです。(第二ステップ達成)
その後も飼育員の意見・アイデアを豊富にとりいれた新施設を次々に作っていくと、来園者に大変好評となったのです。(第三ステップ〈結果〉)
旭山動物園における飼育員とは、例えるならば「翻訳者」です。
動物の一番近いところにいて一番よくわかっているAさん。Aさんは人間(人間も動物の一種だけど)なので、来園者の立場にもなれます。
動物と人間の両方にとってベストな環境を整えるためには、両方のことを熟知する必要があります。
動物と人間の間に立って「翻訳」することで、動物のためにも、人間のためにもなる施設を作ることに成功した旭山動物園は、あらゆる業種で活かせる良き手本なのです。
重要なポイントは、第一ステップだけでなく第二ステップに立つこと。
一番やってはいけないのは、第一ステップに立つフリだけをすること。
ぜひ旭山動物園に行ってみたいです!
The comments to this entry are closed.



Comments