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10/23/2005

カットバックで迫力倍増―「ステルス」―

インパクトのある広告を作りたい。もしくは手の込んだ広告を作ったのでより一層インパクトのある方法を使ってひとりでも多くの人に観てもらいたい。

そんなときに手本になる映画をご紹介しましょう。
今回の作品はこちら。

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「ステルス(STEALTH)」
監督:ロブ・コーエン
アメリカ/2005年/120分

〈ストーリー(概要)〉
アメリカ合衆国。近未来。
アメリカ海軍のテロ対策プロジェクトのひとつであるステルス戦闘機による任務には3人の優秀なパイロットが選ばれた。3人のチームに新しい仲間が加わることになった。それは最新鋭の人工知能を搭載した無人ステルス戦闘機だった。
ある日、雷にうたれた無人ステルス機は命令を無視して単独行動をはじめる。それを阻止しようとするパイロットたちのステルス機が次々と飛行不能になっていく。パイロットリーダーのベンはひとり、無人ステルス機を追跡する。

作品レビューはこちら
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女性パイロットのカーラは損傷を受けた自機(ステルス戦闘機)が操縦不能になり、緊急脱出します。

まだパラシュートを開きません。かなりの高度から脱出したので、しばらくは重力のままに降下していきます。

しかし、ちょうどカーラの上空でステルス戦闘機が木っ端微塵になってしまいました。戦闘機の災に包まれた細かい破片が雨あられのようにカーラに降り注ぎます。

もし破片に当たったら怪我どころでは済まないかもしれないし、開く前のパラシュートに当たって壊れたら……。

それに、パラシュートを開いて、災に包まれた破片が当たったら、あとは地面に激突するだけになってしまいます。

そこでカーラはパラシュートを開かなかればならないギリギリの高度まで待ちます。その間も高速で落下しながら、降り注ぐ破片を避けようとします。


「戦闘機の災に包まれた破片が自分に向かって降り注いできます」
「破片に当たった! なんとか体勢を整えています」
「降り注いでいます! すごい数です。避けられない」
「パラシュートを開くギリギリまで待ちます」
「高度計をセットしなおしました」
「まだ降り注いでいます。高度ギリギリです!」
「パラシュートを開きます!」
「破片がパラシュートに当たりました! 貫通!」
「地面に落ちます!」

といったような意味の内容の通信が、作戦本部に入りつづけます。

災に包まれた破片を必死に避けようとスカイダイビング中の迫力ある映像の間に、作戦本部でそれを聞いてもどうすることもできない司令官たちのカットが幾度も挿入されます。

しかもカーラが降下している場所は、アメリカ合衆国とは国交がない国です。なんとか無事に着地できたとしても、救援隊を送ることはできません。


「ステルス」の空中シーンの背景はすべてCGで制作されているそうです。

このカーラの脱出・落下シーンはとても迫力のある映像となっています。これだけでも映像はすごいのに、さらに迫力を増す仕掛けがあります。

その仕掛けとは、カーラの脱出・落下の音声実況をただ聞きつけるしかない作戦本部のカット挿入です。

現場と作戦室とのふたつの視点を観客に提供することで、迫力のある映像だけでなく、作戦本部の指揮官の身になって想像もさせる、という2重のハラハラ感を演出しているのです。

これは映画ではよく使われるカットバックまたはクロスカッティングといわれる手法です。カットバックとは、場面のシーンを交互に撮影(映写)することで、臨場感や緊張感やハラハラ感等の効果をもたらす撮影技法です。


いい商品がある。すごくオススメの商品がある。では商品の映像だけをテレビで流せばOKでしょうか。

例えばこんなのはどうでしょう。
ラジオやポットキャスティングで特徴的な音楽とメッセージを流しておきます。そして今度はその特徴的な音楽と共に商品の映像を流すのです。

これは、予告(音声)と本編(映像)のスムーズな連動による演出効果を狙った例です。


カットバック技法とはつまり、視点を2つ以上持たせるということです。

映像だけでなく、音声も流す。

商品のAという使い方だけでなく、Bという使い方も提案する。


映画の基本技法――カットバック。

これをビジネスや人生にもどんどん活かしていきましょう。


【要点】……………………………………………………

●映画の技法――カットバックを活用しよう。

●見せたいものがあるなら、そのものズバリを提示するだけでなく、相手の想像力も刺激する工夫をしよう。

●ふたつ以上のものを交互に提供して、臨場感や緊張感をアップさせよう。


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