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09/24/2005

頭文字D(INITIAL D)THE MOVIE

アンドリュー・ラウ、アラン・マック監督/香港/2005年/109分
原作:「頭文字D」しげの秀一(講談社「ヤングマガジン」連載中

独特の不思議世界で繰り広げられる、「峠のカーバトル」という名の一級職人の見事な「仕事」ぶりが光るひと夏の青春の1ページ。たとえ車のことチンプンカンプンでもおおいに可である。

ストーリー(概要)
―――――――――――――――――――――
豆腐屋の息子・藤原拓海は中学生のときから車で配達をするうちに、知らぬ間にドライビング・テクニックを身につけて秋名山の峠最速といわれるようになる。
噂をきいた走り屋たちが秋名山の峠に集まり、熾烈なカーバトルを展開する。


主な登場人物の紹介
―――――――――――――――――――――
△藤原拓海
 高校生。豆腐屋の息子。
 トヨタ スプリンタートレノ 3ドアGT-APEX AE86

△茂木なつき
 高校生。拓海の幼なじみ

△高橋涼介
 「赤木レッドサンズ」赤木の白い彗星 
 マツダ サバンナRX-7 FC-3F

△中里毅
 「妙義山ナイトキッズ」妙義最速のGT-R使い 
 ニッサン スカイランGT-R BNR-32

△須藤京一
 4WDをあやつる走り屋 三菱ランサー エボリューションⅢ CE9A


コメント・レビュー(Comments・Review)(論評、批評、意見)
―――――――――――――――――――――
独特の不思議世界で繰り広げられる、「峠のカーバトル」という名の一級職人の見事な「仕事」ぶりが光るひと夏の青春の1ページ。たとえ車のことチンプンカンプンでもおおいに可である。


■ 不思議な世界感を醸し出す異色作 

原作は日本。舞台は日本。制作は香港。出演者は9割が中国人。
とまぁそんな作品なのである。作品の舞台はどこにでもある日本の田舎町と、とある峠。町の店の看板も町並みも日本語で、登場人物はアジア人ということでぱっと見は日本人とそう変わらないが、みな中国語を話す。唯一の日本人出演者である鈴木杏も吹き替えで中国語となっている(「バイバイ」とういうセリフは本人の声っぽかった)。


■ 本物の迫力! 峠カーバトル

カースタントは日本の高橋レーシングが担当。CGを使わずに実際にドリフトをしている。さらに原作でも見せ場のひとつであるハチロクの「溝落とし」を実写で見れるのはファンにとっては感涙ものだろう。

くねくねと曲がりくねった峠道というのは、アメリカ合衆国にはあまりないだろう。日本に特徴的なこうした峠道を利用した日本車による下り最速のカーバトルというのは世界的にみてもインパクトがあるに違いない。

峠を走る際の巧みのアクセルさばきのカットが挿入されたり、運転席からのカットがあったりと、作品の8割近くに及びカーバトルのシーンには車や車の運転に詳しい方々ならおもわずニヤリとしてしまいそうな心憎い演出がいたるところに施されている。


■ 青春の1ページ

カーバトルだけではなく、主人公の淡い青春の一ページも描かれている。藤原拓海は幼なじみの茂木なつみと海に行く。幼なじみから恋人への階段を順調にのぼていくかのようでありながら、茂木なつみにはなにやら秘密がありそうだ。

彼女のことが気になりながらも拓海は家族の新たな一面を知る。飲んだくれの父は、じつはかつて伝説の走り屋として名をはせたていたこと。父はレーサーになる道を選ばずに、愛する人(拓海の母)と過ごすことを選んで豆腐屋をはじめたこと。――しかし愛した人は家を出て行った・・・・・・。

家族。恋。将来のすすむべき道。
さまざまな思いを抱えたまま、拓海は峠のカーバトルに挑むのだ。


車のことなんてなぁ~んもわからん。という方がみても楽しめる作品だ。実際、私は原作は少し読んだ程度であり、車のことはくわしくないが、そんなことなどブッチぎるぐらいの不思議世界で繰り広げられる迫力の峠シーンは、カーアクションというより、一級の職人によるドライビングテクニックという「仕事ぶり」を十分に堪能させてくれた。

そういえば数年前に深夜の番組で、CGを使ったアニメ番組「頭文字D」が放映されていた。深夜にもかかわらず録画もせずに思わず観入って寝不足になっていたことを思い出したが、あの番組を観た人や、原作を読んだことがある人は一度は思ったはずだ。「これを実写でやったらどうだろう」――と。

日本原作で日本を舞台にしているのだから、こんなにも魅力的で日本の特徴(峠)を活かした題材があるのだから、日本で制作してもよかったのではないか。

おもしろいものを嗅ぎつける鼻を持つ者。可能性を見極めえる目を持つ者。そしてGOサインを出す者。日本以外のアジアとハリウッドにはこの3つが揃っているところがたくさんあるようだ。

ちなみに「あたまもじD」ではなく「イニシャルD」と発音しよう。


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しげの 秀一

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Comments

はじめまして、わたしもあたまもじD見てまいりました。
ハリウッド映画で見慣れた類のカースタントとは違い、管理人さんもおっしゃるように足さばきも映されていて、車のことをよく知らないわたしでも、けっこう楽しめました。
日本でもし作ったら、こじんまりしたしょぼい映画になっていたかもしれません。思い切りのよさは、香港にはかないません。

TBさせていただきました。

Posted by: (・ε・)ヾ | 09/29/2005 at 00:17

>(・ε・)ヾさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
ハリウッドとは違うカーアクションこそ見せ場ですね。香港の熱い魂みたいなものも感じられましたし、ぜひたくさんの人に観てもらいたい作品です☆

Posted by: わかスト@管理人 | 09/30/2005 at 22:35

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