宇宙戦争(WAR OF THE WORLDS)
![]() | 宇宙戦争 トム・クルーズ H.G.ウェルズ スティーブン・スピルバーグ パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2005-11-09 by G-Tools |
原作:H・G・ウェルズ「宇宙戦争」
サウロの回心(目から鱗が落ちる)とルターの修道士の誓いを象徴するかのような「回心」を促がす「雷」ではじまる、家族を守る男のヒーロー物語。真に恐ろしいのはトライポッドでも宇宙人でもなく、人間の心理と行動。
物語の紹介
―――――――――――――――――――――
アメリカ合衆国のある町。磁気嵐が起きて幾度も同じ場所に落雷したその地下から巨大なトライポッドが出現。町と人を焼き尽くしていく。
港湾労働者のレイは息子と娘を連れて危機を逃れようとする。
主な登場人物の紹介
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△レイ
港湾労働者
△レイチェル
レイの娘(10歳ぐらい)
△ロビー
レイの息子(17歳ぐらい)
コメント・レビュー(Comments・Review)(論評、批評、意見)
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サウロの回心(目から鱗が落ちる)とルターの修道士の誓いを象徴するかのような「回心」を促がす「雷」ではじまる、家族を守る男のヒーロー物語。真に恐ろしいのはトライポッドでも宇宙人でもなく、人間の心理と行動。
‡ トルネード(竜巻)? ‡
全米各地で電磁嵐が発生しているというニュースがテレビで流れるなか、主人公レイは仕事から戻り、子供たちを迎えます。
しばらくすると、空が渦巻き状の雲に覆われ、雷が落ちまます。それもほぼ同じ場所に幾度も落ちるのです。
アメリカ合衆国の土地と気象にとける特徴のひとつは、トルネード tornado(竜巻)です。ツイスター(twister)ともいいます。
(大リーガー野茂投手のトルネード投法っていうのもありますね)
アメリカ合衆国のニュースではよく、○○でトルネードが発生して○○州を襲い、○人が死亡。建物を破壊して云々といったものがよく流れます。
映画では「ツイスター」(ヤン・デ・ボン監督/1997/アメリカ)という竜巻パニック・スペクタクル作品があります。
というわけで、アメリカ合衆国在住の方々にとって、トルネードという単語はニュースでよく聞いて身近なものとなっています。
レイの住む地域がよくトルネードが発生するところなのかはよくわかりませんが、レイは「ちょっとしたおもしろいものがあるぞ」と言った意味のことを言って子供と共に空を見上げます。
空には分厚い雲が渦巻いています。強い風が吹き、雷が幾度も落ちて、レイは、これは只事ではないと感じます。
‡ 雷 サウロの回心 ルターの修道士の誓い ‡
雷と共に空から「だれか」が落ちてきて、あらかじめ地中に埋っていた「あるもの」を操縦します。
その巨大な物体――トライポッドの出現によって、人類は地上の支配者としての自負とおごりが打ち砕かれます。
ここで「パウロの回心」という話をご紹介しましょう。
-------------------
「サウロ(パウロ)の回心」(新約聖書使徒行伝第9章)
パリサイ人でローマ市民権を持ち、高水準の教育を受けたサウロ(パウロ)はある日、イエスの弟子たちを捕らえるために、ダマスコへ出発しました。
(聖書におけるパリサイ人は、律法学者、宗教の理論的な指導者として高い地位にあるとされていた人々です)
その道の途中で、突然、天から光がさしてサウロをめぐり照らしました。地に倒れたサウロは天からの声をききました。起き上がって目を開いてみましたが、何も見えませんでした。
サウロは天の声のとおりにダマスコの町へ行き、そこで3日間、目が見えず、飲まことも食べることもしませんでした。
やがてサウロのもとにイエスの弟子アナニヤがやってきました。アナニヤは自分たちを迫害してきたリーダーであるサウロの肩に手をのせて、「兄弟サウロよ」と語りかけはじめました。するとサウロの目から魚のうろこのようなものが落ち、もう一度みえるようになりました。
サウロは洗礼を受け、主に異邦人にイエスのことを伝える伝道者になりました。
--------------------
天から光がさして、というのは雷だとも受けとれます。旧約聖書では神の言葉は雷のようであり、民衆は神の声を直接聞くことを恐れていたともいいます。
旧約聖書出エジプト記第19章16節には「かみなりと、いなずまと厚い雲とが、山の上にあり、ラッパの音が、はなはだ高く響いたので、宿営におる民はみな震えた」とあります。
また同章19節には「ラッパの音が、いよいよ高くなったとき、モーセは語り、神は、かみなりをもって、彼に答えられた」とあります。
民は恐れおののき、神の声をきく役目をモーセに頼みました。
またドイツの宗教改革者マルティン・ルターも目前に落ちた雷を恐れて修道士になる誓いをたてたといいます。これがサウロの回心をなぞった作り話なのか、伝説なのかはわかりませんが、キリスト教文化圏の人々にとって「雷」といえば、なにかを悔い改めさせたり、回心させるものであるという認識がすくなからずあるのです。
「宇宙戦争」においても、地球の支配者としておごり、たかぶっていた人類の目をさまさせるという役割としての雷によって物語がはじまります。
‡ 車に群がる群衆 ‡
嵐によって電子機器が動かなくなった状況では車も動きません。しかしレイはいち早く車を修理させました。そのおかげで、唯一といってもいい「動く車」で移動しています。
日が暮れてレイの乗った車はいつのまにか群衆の真ん中に入り込んでました。すると、車を止めろ! 俺も乗せろ! もっと乗るはずだ! という群衆によって、車は次第に身動きがとれなくなっていきます。
やがて暴徒のようになった群衆は車の窓を割ってレイやロビーを引きずり出します。
これが「ゾンビ」シリーズにおける車やトラックでの脱出シーンを思い起こさせます。
ゾンビを登場させなくても、ゾンビ襲撃と同じような「画」を見せることができています。
この車襲撃にトライポッドや宇宙人は登場しませんが、ある意味「宇宙戦争」で最も緊張感のあるシーンになっています。
というのは、もちろんトライポッド襲撃のシーンは迫力がありますが、それは映像として作られた「画」であり、ビーム光線はどこかコミカルでさえありますが、これに対して車襲撃のシーンは、環境や状況によって変化する人間の心理状態と行動を端的に表した生身の「画」となっているからです。
‡ 大阪人は勇敢? ‡
大阪ではトライポッドを倒したらしい。日本人にできておれらにできないはずはねぇ。みたいなセリフがあります。
親日家としても知られているトム・クルーズ。興行的にも日本は大事なお客様マーケット。。サービス精神半分、冗談まじりにおちゃらけ半分といったところでしょう。
名古屋もでなく、九州でもなく、ましてや東京でもなく大阪というのがいいツボおさえてますネ。
【その他】
ストーリーらしきものはほとんどありません。宇宙からの危機を逃れようとするある家族の物語であり、スタートからゴールまでに様々な困難と危険が襲いかかるというものです。
ラストで家族が再び揃うところも出来すぎています。
「宇宙戦争」は家族を守るヒーロー像のひとつをみせてくれる作品です。
| 宇宙戦争 | |
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» 宇宙戦争 [うぞきあ の場]
視点
・ 1人称(レイの視点)で描かれている。
・ だから、アメリカ以外のシーンは出てこない。
・ ID4のように、有名な建物の破壊シーンもない。
・ 宇宙で戦争はしていない。
・ 戦争映画でもない。
・ 家族愛を描いたドラマである。
・ 前作のような火星人は出てこない。
・ “音”がスゴい。
・ レイチェル(ダコタ=ファニング)の演技に注目!
・ モーガン・フリーマンのナレーション... [Read More]
Tracked on 07/20/2005 at 22:45
» 宇宙戦争 [或る日の出来事]
(c) 2005 Paramount Pictures. All rights reserved.WAR OF THE WORLD2005年 アメリカ作品監督 スティーブン・スピルバーグナレーション モーガン・フリーマン出演 トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ジャスティン・チャットウィン、ティム・ロビンス、ミランダ・... [Read More]
Tracked on 07/20/2005 at 23:05
» ■〔映画鑑賞メモVol.2〕『宇宙戦争』(2005/スティーヴン・スピルバーグ) [太陽がくれた季節]
こんばんは~、
さて、7月最初のエントリーです、
いやぁ、今日は良く晴れてねぇ(^^)、ともかく暑くて蒸してしんどかったぁ~
さて今回は、初日(6/29)のレイトショーで鑑賞した『宇宙戦争』(2005/スティーヴン・スピルバーグ)の雑感などを残してみます。
震え上がるが侭(まま)に画面に目を奪われる映画体験
スピルバーグはH・G・ウェルズの原作『宇宙戦争』が孕んでいたであろう19世紀末的世界観に、現在の大惨事(テロ攻撃、人災、天災…)的なところに重なるイメージ、ヴィジュ... [Read More]
Tracked on 07/20/2005 at 23:32
» 宇宙戦争 [雅観の独り言]
宇宙戦争は、エイリアンとの戦いというよりも、親子の信頼を取り戻すための旅だと思う [Read More]
Tracked on 07/21/2005 at 00:25
» 宇宙戦争 [毎週水曜日にMOVIE!]
また水曜日が雨だ。昨日の36度に出かけるよりマシだけど・・そして初日となる「宇宙戦争」を観てきたところである。初日っていろいろプレゼントをもらえるとは聞いていたが、宇宙戦争のロゴ入りの赤いポンチョをもらった。どうするんだろうこれ・・
とにかく、怖かった。見ている間中肩に力が入りっぱなしで、見終わったら肩がカチカチだった。
何回も、ドキドキしてびくびくして終わった。
東部の町で、息子のロビー(ジャスティン・チャットウィン)と娘のレイチェル(ダコタ・ファニング)とくらすレイ(トム・クル... [Read More]
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宇宙人がやってきた! ひ〜ふ〜み〜,うわっ,よ〜けおる!
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Tracked on 07/21/2005 at 10:14
» 宇宙戦争/ ルーツを辿る旅 [マダム・クニコの映画解体新書]
(ネタバレ注意!!)
本作は徹底してトム・クルーズが演じる主人公=弱者であるレイの視線で描かれている。わが身とわが子だけを守り通す、アンチ・ヒーロー的な彼の行動は、ヘブライ語の「スミカルカ=サバイバルの知恵、賢明さ(7月16日付朝日新聞参照)」に基づいている。つまり、レイは、監督の出自とも関係がある、ホロコーストを生き延びたユダヤ人の象徴だ。
本作のテーマは「人間の英知と生命力」である。
極限状況のなか、... [Read More]
Tracked on 07/21/2005 at 23:40
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Tracked on 07/23/2005 at 09:34
» 宇宙戦争 [のんびりぐ〜]
作品:宇宙戦争/WAR OF THE WORLDS
監督:スティーブン・スピルバーグ
主演:トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ティム・ロビンス、ジャスティン・チャットウィン
公開:2005年 アメリカ
映画館
宇宙戦争/WAR OF THE WORLDS
彼らは、すでに地球(ここ)にいる
地球最後の日−−−
人類は試される、その愛と勇気を・・・。
6月29日、今日から公開。”宇宙戦争”だし、”全世界同時公開”なら今日見に行かなくちゃね・・・。
恐かった・・・ムチャクチャ恐かった... [Read More]
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ふつうエンドロールになるとおもむろに席を立つのだけれど、 今回はそうできなかった [Read More]
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結構ここでは映画の感想を書いてます。昔は洋画ばっかり観てましたが、最近邦画にいいのが多くなってきて、邦画ばっかり観てるような気がする。洋画は映画館だと字幕が殆どだから、語学力の無い私としては、字幕ばっかり追ってるっていう感じがあんまり好きじゃないっていうのもあり。しばらく金払って洋画を観に行ってないな~と思って自分のところを見てみると、なんと前金払って見たのは、みんカラで一番最初に書いたBLOGの「ターミナル」以来。洋画もちょくちょく観てるけど全部試写会だ。よく見たら。
で、まあこの夏話題の洋... [Read More]
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茨道 喉もと過ぎれば 自然に解ける
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決定的な違いは、昔の映画は男女の愛が絡んでいたと思うんだけど、今回は家族愛... [Read More]
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仕事先でも映画好きをアピールしていたら、
「アンタ邦画しかみないみたいだケド、この作品いる?しかも、もぅ公開終わるけど」
といって、同僚にタダ券貰ってしまいました!
いただいたのはスティーブン・スピルバーグ監督の「宇宙戦争」!?
話題作じゃないですかー...... [Read More]
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逃げ惑う人々
転覆した車
避難所へ向かう人々
水没した町
不気味な空
この国の命運をかけて
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それが、宇宙戦争
≪物語≫ アメリカ東部のある町で突如異変が起きる。その場に居... [Read More]
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» 宇宙戦争 [ホームシアター映画日記]
●映画の満足度・・・★★★★★★☆☆☆☆6点
この映画、劇場で一度観ているのですが、DVDでもう一度観てみました。
劇場で観た時は、「なんだそりゃ〜」という終わり方に、かなり納得いかなかったのですが、やっぱり今回観ても同じでした。。... [Read More]
Tracked on 02/07/2006 at 11:29





Comments
tbありがとうございました。
書かれている事を読むと、正しい知識って重要だなぁと改めて考えさせられました。
また、よろしくお願いします。
Posted by: Gacan | 07/21/2005 at 00:28
TBありがとうございました。
コチラからもさせていただきますね。
>名古屋もでなく、九州でもなく、ましてや東京でもなく大阪というのがいいツボおさえてますネ。
…の件ですが…
パンフには ゴジラに敬意をはらって…」とありましたが…
ある説によると…
それだけ道頓堀川が汚染されているからだと…ww
ホントかそれっ!?
Posted by: AISYA | 07/21/2005 at 18:28
雷の意味、とても興味深く拝見しました。まさに、目からウロコです。
Posted by: マダム・クニコ | 07/21/2005 at 23:27
>AISYAさん
コメントありがとうございます。
ゴジラつながりで大阪でしたか!☆
道頓堀川沿いに遊歩道が出来たらしいですね。もうずいぶん長いこと行っいませんが、水はあいかわらずみたいですね。
Posted by: わか | 07/22/2005 at 19:53
>Gacanさん
コメントありがとうございます。
こちらこそよろしくお願いします。またお寄りくださいませ。
Posted by: わかスト@管理人たか | 07/22/2005 at 19:56
>マダム・クニコさん
ご無沙汰です☆コメントありがとうございます。
レイとロビーとの関係はコミュニケーションをテーマに、というのに「なるほど!」と。
クニコさんの映画分析は勉強になります☆
今後ともよろしくです。
Posted by: わかスト@管理人たか | 07/22/2005 at 20:03