マーケティング侍―「ラスト・サムライ」―
巷ではギター侍が大人気です。ネーミングがいいですね。
腰物(刀)の代わりにギターでタレントを斬る「ギター侍」。拙者ギター侍。と自己紹介からはじまります。キャラクターが確立していますね。
ほかに「ヒロシ」もネタをするときに音楽が流れるとやや斜めに立ってうつむき加減に「ヒロシです……」というふうにキャラクターにしっかりと入り込みます。このスイッチの切り替えがポイントです。
映画やテレビアニメでも変身モノは数多くあります。人には変身願望があります。この欲望をうまく使ってひとりのタレントでありながら、ふたつのキャラクターをうまく使い分けているのがギター侍でありヒロシなのです。
ひとりでありながらふたつのキャラクターを持つ人。これはいわゆる俳優さんのことですね。
松平健も「あばれん坊将軍」の徳田慎之介(たぶんこんな字)という真面目で正義感に溢れた侍キャラクターがしっかりと定着しています。だからこそ、金ピカの衣装に身をつつみ「マツケンサンバ」を歌う姿に皆が衝撃を受けつつも、そのギャップに心を奪われるのです。
それにマツケンサンバは、幕末に庶民の間で流行した「ええじゃないか踊り」に似ているようにも思います。
つまり、「変身による意外性」と「不安を吹き飛ばす踊り」の2つが見事に融合した踊り、それがマツケンサンバなのです。
あばれん坊将軍はやはり聡明な殿様(設定では徳川幕府第8代将軍吉宗)なのですね。
では、聡明な侍といえば?
映画作品を例にみてみましょう。
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∇「ラスト・サムライ (THE LAST SAMURAI) 」
エドワード・ズウィック監督/2003年/アメリカ/154分
〈Story〉
明治維新直後の新政府軍隊に西洋式訓練をするために日本にやってきた
ネイサン大尉は、反乱軍との戦いで負傷し、敵・勝元に捕らえられる。
勝元の村で一冬を越すうちにネイサンは武士道精神に触れる。南北戦争
で負った心の傷や苦悩の日々から解放され、魂の安らぎを感じるネイサ
ンは、やがて勝元に味方して武士道精神を貫こうと決意し、新政府軍と
戦う。
作品レビュー
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日本の侍・勝元は、ネイサン大尉を生かしたまま捕らえ、自分の村で一冬を越させるようにします。
戦いに勝つにはまず敵を知ること。そこで通常とは違った手法で情報収をするのです。なぜなら、だれもが行っている手法では、他と同じ情報しか得られないからです。
そこで勝元は新政府軍に雇われたネイサン大尉を手元に置きます。ネイサン大尉との交流を通して、いろいろと学んでいきます。
情報を聞き出すというよりは、ネイサン大尉から学んでいくんです。ネイサン大尉も勝元や侍の村に住む日本人からいろいろなことを学んでいきます。
まず勝元がネイサン大尉の傷の手当てをして食事や服を与え、自由に村を歩かせます(といっても一応ひとりだけ付き添い・監視役が付きます)。
捕虜の待遇としては悪くはない。それどころか村での禁酒生活でアルコール中毒から立ち直れたネイサン大尉。ちょっとしたアルコール中毒者のための更正プログラムに参加したかのような効果もありました。
やがて侍の精神に触れたネイサンは、その「心」に感銘し、南北戦争で負った精神的苦痛から解放されて立ち直っていくのです。
勝元はまずネイサンに与えたのです。そしてネイサンは徐々に変化していき、やがて勝元と行動を共にするようになります。
勝元がネイサン大尉を手元に置いたのは、つまりマーケティングです。
こういった意味で、「ラスト・サムライ」は最もハリウッドらしくないハリウッド映画ですが、実は最もアメリカらしい作品ともいえるのです。
これに気づかせてくれたのはこちらの記事です。
↓
(Bohdi Tree Book Club)さん
「『ラスト・サムライ』とマーケティング」
映画の観方は人それぞれ、という言葉の意味をしみじみと感じることができるすばらしい視点ですね。
皆さんも映画を見たら家族、恋人、友人、仕事の同僚と一緒に、作品の感想を話合ってみてください。きっといままで気付かなかったことを教えてもらえますよ。
映画のレビューサイトを見て回るというのもいいですよ。思わぬ「めっけもん」に出会えることがありますから。
「めっけもん」。これを映画という名の地図に散りばめられた宝の手がかりと例えてみましょう。手がかりをみつける確率を上げるには、地図の読み取り方をたくさん知っておくことが必要です。
いろいろな映画レビューサイトを見て回れば、他の人の「読み取り方」を知ることができます。
さらに確率を上げるためには、人の読み取り方をもらってくるだけでな
く、こちらから与えちゃいましょう。
与えるとはつまり、自分の読み取り方を提供するのです。
映画レビューとう名の、あなた版の「読み取り方」をホームページやブ
ログやメルマガで提供するのです。
すると、あなたのレビューで「読み取り方」を学び取った人は、お返しに「こんな読み取り方もあるよ」と教えてくれます。
それがメールだったり、HPの掲示板だったり、ブログのコメントだったり、トラックバックだったりします。
なにより、自分の感想・意見などを書くと、考えが整理されます。それまで自分の中に漠然とあった思いや考えを表現するためには、人に読んでもらうための編集をしなければなりません。
これは自分と他人との2つを意識する作業なのです。他者を意識すると、そこに「関係」が生まれる土壌ができます。つまり、畑を耕すみたいなものです。
耕した畑に、あなたの映画レビューという名の意見や感想の詰まった種をまきましょう。
種から芽が出ればだれかに気づいてもらえます。そしてやがて実がつきます。
その実をとって食べた人がおいしいと感じてくれたならば、お返しに新しい種をくれるかもしれませんし、実をくれるかもしれません。
例えですが、幸運なことに、ちょっと手間をかければだれでも土地を得ることができます。
土地があるのに耕やしもせず、種もまかず、水もあげずないでは芽は出ません。芽がでなかければ実もなりませせん。
今回はちょっと話が横道に入ってしまいましたね。
でも、これってけっこうポイントですよ。下の「要点」には載せませんが「畑の話」というラベルを貼って頭の片隅にでも入れておいてくださいね。
すでに土地を耕して種もまいて芽も出てるよ! っていう方はぜひこのブログどしどしトラックバックしてくださいね。
コメントにもなるべく返信していますが、いぞがしいときもあります。トラックバックだけもしてくだされば、あとでチラッとあなたのところを見にいきます。よろしく☆
【要点】……………………………………………………………………………
●情報収集は大事
●聞き出すのではない
●学ぶのだ
●そのためにはまず与えること
●お互いが学ぶ環境をつくる
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Comments
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