ナショナル・トレジャー(NATIONAL TREASURE)
ジョン・タートルトーブ監督/2004年/アメリカ合衆国/131分
●国内版インディがクロスワードパズルを解く宝探しゲーム。相棒と美女を加えた3人のチームがライバルチームと競争しながらトレジャーハンティング!キャラクター配置のうさまのおかげでストレートな笑いを嫌味なく発揮している。
Story(ストーリー)
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太古の秘宝がアメリカ独立戦争時に行方知れずになった。歴史学者のベン・ゲイツは伝説の秘宝のありかの謎を解く鍵がアメリカ独立宣言書にあることを知る。ベンは相棒と博士と共に秘宝を探しもとめる。
Main Character(主な登場人物)
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△ベンジャミン・フランクリン・ゲイツ
歴史学者。冒険家。
△ライリー・プール
ベンの相棒。コンピュータの専門家
△イアン・ハウ
イギリス富豪。冒険家
△アビゲイル・チェイス
国立公文書館の女性の博士
コメント・レビュー(Comments・Review)(論評、批評、意見)
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●国内版インディがクロスワードパズルを解く宝探しゲーム。相棒と美女を加えた3人のチームがライバルチームと競争しながらトレジャーハンティング!キャラクター配置のうさまのおかげでストレートな笑いを嫌味なく発揮している。
アメリカ合衆国の歴史って、他の国々に比べたらそんなに長くないんですよね。独立は1776年ですから。
宝探しっていうことになると、いままではたいていアメリカ合衆国以外の国々を探検していました。「インディ・ジョーンズ」シリーズや「トゥーム・レイダー」シリーズなんかそうですね。
それで今回はアメリカ合衆国内にお宝が眠っているというお話です。お宝自体はどうやら古代の文明から現代にいたるまでに集められた世界中の秘宝らしいのですが、はたしてほんとうにアメリカ国内にそんな宝の山が眠っているのかしらん。
フッ、夢物語を。そんなふうに歴史学会のお歴々に思われて評判がよろしくないのがゲイツ一家なんです。
ゲイツ一家の一員ベンは優秀なコンピュータ専門家のライリーと組んでいます。ふたりは強い信頼関係で結ばれています。
‡宝探し競争よ~いドン!‡
ベンとライリーはスポンサーをみつけて宝の手がかりをみつけますが、スポンサーのイアンと対立してしまいます。
ここがポイントです。ベンとライリーがお宝を探しまわっているだけではドキドキ感が足りないんです。
もしこれがインディ・ジョーンズだったら、知らない国や未開の土地でどんな危険が待ち構えているかわからないといったドキドキ感があります。しかしアメリカ国内でそんなドキドキ感は味わえませんよね。犯罪発生率が高いとかそういう意味での危険を感じることはありますが、それは宝捜しに特有の「危機」とはいえません。
そこで、宝探しには手ごわいライバルが登場します。それがイアンです。
イアンのチームと競い合って宝の手がかりを得なければならないので、ただでさえ警戒が厳重な場所に忍び込んでアメリカ独立宣言書を手に入れようとする際にも、イアンのチームがすぐそこまで迫っていてハラハラドキドキさせられます。手に汗握る演出はほんとうに上手いです。
‡ベタなお笑い担当を配置するうまさ‡
もうひとつのポイントはキャラクターです。歴史学者のベン役にニコラス・ケイジ。う~ん、冒険家にはみえないタイプに思えますが、そこが狙いなのでしょう。
インディ・ジョーンズという冒険家のイメージをあえてハズしてくるあたりが、この作品の「味」となっています。
美人博士役にダイアン・クルーガー。「トロイ」で戦争の原因となった王女役をしていた女優さんです。
そして実はベンの相棒ライリーの存在が大きいのです。ライリーはいわゆるサポーティングキャラクターで、ベンをサポートすると同時に、作品におけるユーモアと笑いの役割も持っています。
一見するとベンのほうがユーモアと笑いを担当しそうですが、彼は主人公なのである程度しっかりしてなくてはなりません。まぁしっかりしようとすればするほど、なぜか笑えてしまうのがベン役のニコラス・ケイジの魅力のひとつなのですが……。
つまりベンとは別にベタな笑いを提供するキャラクターが必要なのです。これを担うのがライリーなのです。(北野武版「座頭市」の新吉のよう
な位置付け)
‡アメリカ史のお勉強してから‡
お宝はテンプル騎士団がもっていましたが、その後行方がしれなくなり、やがてフリーメーソンのメンバーであったアメリカ建国者たちによって隠されたというのです。
テンプル騎士団、秘密結社フリーメーソン、アメリカ合衆国建国者ジョージ・ワシントン、トマス・ジェファーソン、ベンジャミン・フランクリン。これらについてお勉強してから観にいくと、より一層たのしめるでしょう。
アメリカの雑誌とかってクロスワードパズルがよく載っているんだとか。そういえば、いろんな映画の登場人物たちがクロスワードパズルを解くシーンを観たことがあります。
言葉遊びや言葉による謎解きって、けっこう日常茶飯事(ってアメリカ人の主食はご飯じゃないよね?笑)らしいのです。
そうするとアメリカ独立宣言書に秘密の暗号が隠されていた! なんて聞くと、よし!いっちょう解いてやるか、って耳にペン挟んで腕まくりしたくなる、そんな気持ちがわからないでもないですね。
「言葉」にたいする感覚のようなものの違いをちょっと意識して観るといいかもしれませんね。
「ナショナル・トレジャー」はインディー・ジョーンズ風な冒険活劇ではありません。
お宝については、いかにもディズニー映画といったかんじです。ハッピーエンドってことですね。
それに、ちゃんと父と息子の和解といった要素も入っています。それもひとつのお宝でしょう。
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∇おすすめレビュー
(まつさんの映画伝道師)さん「ナショナル・トレジャー」
(◆覇王の書斎◆)さん「ナショナル・トレジャー ★★★★☆ 」
(CinemaCoconut)さん「『ナショナル・トレジャー』大満足♪」
(Aloha Days)さん ショーン様の「ナショナル・トレジャー」
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Comments
TBありがとうございます。おすすめレヴューなどにしていただき恐縮です(/_<。)しかも、何ともホントに分りやすい!!(〃∇〃) 正直感激いたしました。そして、今回インディージョーンズと違う!と言っているのは、私だけなんだあ・・と思っていましたので、それもビックリしました。なんだか嬉しかったです。言葉に対する感覚の違いと言うのも心に響きます。他のエントリーも読ませていただきます!
Posted by: nicoco | 03/25/2005 20:55
またまたおすすめ頂き、ありがとうございます。
ほんとドキドキしないいですよね、冒険モノなのに。だけどそれほどつまらない訳でもない。罪です。
なぞなぞを問答する小学生のように謎を解いてゆく主人公を見ていると「ダヴィンチ・コード」の映画化が心配になります。長編原作はそこをはしょるしかなさそうだからなあ・・・。
Posted by: まつさん | 03/26/2005 04:10
>nicocoさん
コメントありがとうございます。
そうですね、インディジョーンズとは違いますね。
歴史的名所をまわって謎解きをするので知的好奇
心を刺激される作品ですね。
他の映画のレビューもありますので、ごゆるりと
ご覧になってくださいませ。
Posted by: わかスト@管理人 | 03/27/2005 19:56
トラバありがとうございました♪
そんなに期待してなかった作品でしたが面白かったです。
ベタなお笑い担当ライリーにハマってしまいました。
ライリー目当てでもう一回みたいくらいです(笑)
ただ、その前に歴史のお勉強しとこう・・・
Posted by: apolo5 | 03/28/2005 10:03
>apolo5さん
コメントありがとうございます。
ライリーは思わぬ収穫ですよね☆劇場でも笑いが起き
ていました。
そもそもこの作品、あまり期待せずにとりあえず観と
く?ぐらいのノリでみるとちょっと得しちゃったみた
いなかんじでいいのかもしれませんね。
筒を背中に背負ったニコラス・ケイジが歩く姿をみる
だけで頬がゆるんでしまうのは私だけ?(だいたひか
る風)
Posted by: わかスト@管理人 | 03/29/2005 00:25
たかさん、初めまして☆
TBありがとうございました♪
「コンスタンティン」にもTBしていただいたんですね、ありがとうございます~
私の映画の感想はひたすらに不純なものなので(笑)、映画通の方には「なんだこりゃー!」と思われるだろうと、覚悟していましたが・・・
こうやってたかさんのような方にTBいただけると嬉しいです~♪
また遊びに来てくださいね
Posted by: ココ | 05/02/2005 01:03
>ココさん
コメントありがとうございます☆
ココさんのレビューはとても気持ちがこもっていて読んで楽しいんですよネ。
すきな俳優さんをじっくり観るというのがなんだかんだいって一番正解な観方だと思います☆
たかもニコラスケイジ出ると聞いただけで、ナショナルトレジャー観ること即決定してましたし(笑)
また寄らせていただきます。
Posted by: わかスト@管理人たか | 05/02/2005 13:36