« 輝く!日本ブログ大賞 2005 | Main | 日程は表で »

02/20/2005

みんなでワイワイ―「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」―

〈カテゴリ:映画で読み解くマーケティング〉

アメリカ合衆国でなぜ「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」が大ヒットしたか。

その答えのひとつは「みんなでワイワイ盛り上がれる」からだ。
…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…
∇「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」
清水崇監督/2004年/アメリカ/99分
作品レビューはこちら
…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…---…

この作品はアメリカではPG13指定となっている。つまり13歳未満の年少者が入場する際は保護者の同意が必要なのだ。

早い話が子供でも観れるということだ。そして13歳以上、日本でいえば中学生以上は保護者の同意がなくても劇場で作品を観ることができる。

ティーンエージェーが同世代の友達同士で映画でも観にいこうという話になる。さてどんな作品がよいものか。

映画の好みは人それぞれだが、若者同士で集まった場合はとりあえずみんなでワイワイ盛り上がれるかどうかが一番のポイントだ。

すると「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」はどうだろう? これほどピッタリな映画もそうはない。

主人公のカレン役のサラ・ミシェル・ゲラーさんはアメリカンドラマ「パフィー~恋する十字架」に主演したこともあり、アメリカのティーンエージャーの人気者だ。ほかに「ラストサマー」にも出演しており、いわゆる恐怖(叫び系)の作品とイメージがピッタリの俳優さんだ。

とりあえず映画館でキャーキャーいってみんなで盛りあがれそうだという印象を持つだろう。そして実際にかなり盛り上がっているようだ。

ティーンエージャーが求めるひとつは、ベースボールやバスケットボールやXスポーツを観戦するような「盛り上がり」だ。

子供が気軽に観れて、それでいてみんなでワイワイ盛り上がれるというのはヒットしやすいのだ。

ワクワクドキドキということでは「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」は日本が舞台なので、異国のお化け屋敷に足を踏み入れるようときのように、好奇心と探求心が刺激される。


ではティーンエージャーに受け入れられる要素をまとめてみよう。

〈1)馴染みのある俳優が登場(サラ・ミシェル・ゲラー)

〈2〉みんなで盛り上がれる

〈3〉未知の領域へ足を踏み入れるワクワクドキドキ感(好奇心・探求心)


これらをみて、なにかにちょっと似ていると思った方もいるだろう。

そう、ディズニーリゾートだ。馴染みのあるキャラクター、みんなで盛り上がれるアトラクションやショーの数々、そしてディズニーやピクサーの物語世界へ足を踏み入れるワクワクドキドキ感。

ディズニーリゾートと違うのは、たいていの人はJUONワールドに住みたいとは思わないし、リピーターにはなりたくないと思うことだ。

上記3つのうち、どれかひとつ欠けてもディズニーリゾートにはならない。たとえば(3)が欠けると、日本でいうと馴染みの街でとりあえずみんなで盛り上がれるところ――カラオケだ。またはボーリング場、野球場あたりだ。(カラオケボックスで合コンという場合は、未知の相手への好奇心や探求心はあるだろう)

カラオケや野球観戦とはいわば日常だ。非日常の世界でワクワクドキドキみんなで楽しく盛り上がれるというがエンタテインメントでの成功要因のひとつだ。

製作のサム・ライミさんはこのあたりのことは百も承知で日本人監督を起用したのだろう。

まさか日本にディズニーリゾートに(ちょとでも)似ているネタが落ちていたとは……!

サム・ライミさんの目はかなり冴えているようだ。

【まとめとポイント】………………………………………………………………………

●盛りあがって楽しめる時間と場所を提供する

●馴染みがあって(サラ・ミシェル・ゲラー)、みんなで盛り上がれて(お化け屋敷・ドッキリ)、未知の世界へ足を踏み入れるかのようなワクワクドキドキ感(異国・日本)がある。これがエンタテインメントで成功する要因のひとつだ

●身近にディズニーリゾートに匹敵(するかもしれない)ネタが転がっていないか探してみよう

|

« 輝く!日本ブログ大賞 2005 | Main | 日程は表で »

Comments

こんにちは。
私はオリジナルのファンで、ホラー作品としては
かなり評価が高かったのですが、映画化によって
作品の味を壊す面を多く感じたので否定的でした
見るに値しない作品として感想も書きません。

記事を拝見して目から鱗が落ちたって気分でした
別物として新たな目的を明確に持った作品ですね
まだまだ、頭が固いなーと反省させられました。

Posted by: だにい | 02/28/2005 at 10:53

>だにいさん
こんにちは。
juonはいろんな観方ができますよね。ハリウッド版
製作にあたって脚本に相当な直しが入れられたよう
ですね。
原作の著者さん大石圭さん独特の世界観や味といっ
たものは、映画作品にはまったくといいほど感じら
れませんでしたね。原作が大石圭さんと知ってちょ
と意外に思ったほどです。
ハリウッド版は怖いかどうかは別にしても、びっく
りお化け屋敷としてうまくいったのでこれはこれで
アリでしょう。

Posted by: わかスト@管理人 | 02/28/2005 at 23:22

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21326/3010993

Listed below are links to weblogs that reference みんなでワイワイ―「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」―:

» THE JUON /呪怨 [ FOR BRILLIANT FUTURE]
もう皆様、ご存知の日本が誇るホラームービー「呪怨」のハリウッドリメイク作品。 元来、ホラーは嫌いではないのだが何か気味悪いので見るのを避けていた。それで元の日... [Read More]

Tracked on 03/01/2005 at 00:27

« 輝く!日本ブログ大賞 2005 | Main | 日程は表で »