「矢部っち」や「浜ちゃん」になれって?
〈カテゴリ:わかりやすく(読物)〉
そうです。彼らのようにツッコんでください。
ちなみに「矢部っち」とはお笑い芸人ナインティナインの一人である矢部浩之
さんのことです。
「浜ちゃん」とは、同じくお笑い芸人ダウンタウンの浜田雅功さんのことです。
ツッコミがなぜわかりやすくするのに有効か。
それは、「気づく」ための訓練になるからです。
前号で、ユニバーサルデザインのお話をしました。ユニバーサルデザインで
大事なことは、
「他人の身になって注意深く観察して、気づくこと」
です。
だれかにとってわかりにくいところに気がつくこと。それはお笑いのツッコミ
に似ています。お笑いでは相方がボケたところをタイミング良くツッコんであ
げなければなりません。
「ボケたところ」とはつまり、「常識をハズしたところ」です。だれかにとっ
ての常識を想像してみましょう。その常識からはずれてボケになたところに気
づいて、ツッコンでみましょう。
一見すると普通に思えても、観方を変えるとボケにみえます。そのボケをみつ
けてツッコンでみるのです。
文章の例を挙げましょう↓(有名な例文です)
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状況:温泉旅館の玄関に看板があります。
看板:「ここではきものをぬいでください」
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これを読んだある人が、玄関で服を脱ぎ始めました。
「なに服脱いでんや!」
「だってここで着物を脱げって書いてあるやん……」
「玄関で服脱ぐ奴がおるかぁ! 履物ゆうたら靴ぅ! 靴脱ぐンやぁ!」
看板にはテンが無いので二つの意味にとれます。
またすべて平仮名で書いてあることも、二つの意味にとれる原因です。
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リライト例
「ここで、履物を脱いでください」
「ここでは、着物を脱いでください」
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ツッコミは努力で上達します。だれでも訓練すればツッコめるようになるの
です。
みなさんはお笑い芸人になろうとしているわけではないので(なろうとがん
ばっている方もいらっしゃるかもしれませんね。がんばってください☆)、
ツッコミむためのタイミングや間やテンポまで考える必要はありません。
大事なのは「気づいて、ツッコもうと思えばツッコめるようになること」
です。
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