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感情について知るには映画がいい

〈カテゴリ:映画で読み解くマーケティング〉

モノやサービスを買おうと決心するまでには、人はさまざまな材料を集めて論
理的に考える。だが、最終的には「感情」によって決心するのだ。

人はどのようなときにどうのような感情を抱くのか? 感情を目に見える数値
のデータにすることはできないが、ある一定の法則を見出すことはできる。

法則を解き明かすカギは「映画」だ。なぜなら、映画は「感情」について研究
を重ねてきた歴史そのものだからだ。

映画は内容(コンテンツ)がすべてだ。内容とはストーリーだ。人が映画を観
て泣いたり笑ったり怒ったり不機嫌になったり眠ったりするのは、ストーリー
に心を動かされるからだ。心が動かされる、なにかを感じる――つまり、ある
種の「感情」が生まれるのだ。

映画は「感情」を売る商品とも言える。映画製作者は、約2時間にわたるストー
リーで観客に狙いどうりの「感情」をいかに抱かせることができるかに苦心す
る。

では「感情」を知るための法則を解き明かすカギとはなんだろうか。
そのひとつは「人間の欲求」である。

心理学者アブラハム・マズローは人間の欲求を7つの階層に分けている。

[1]サバイバル
[2]安全・安心
[3]愛・帰属意識
[4]尊敬・自尊
[5]知識欲・理解欲
[6]審美的なものへの欲求
[7]自己実現欲求

「感情」を知るためには、人間の欲求を理解しなければならない。

いわゆるマーケティングの手法は有効だ。しかし、一般的なマーケティング
では、ビジネスにおいて最も重要なことが疎かになりがちだ。

重要なのは「人の感情」を知ろうと努めることだ。

そして、「人の感情」を扱ってきたのは映画である。

【まとめとポイント】-------------------------------------------------

●モノを買ったりするのは人。人の感情を知ること
●人の感情についてよく研究してきたのは映画
★感情を知るヒントは「人間の欲望」にある。
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∇参考・用語引用書籍
「ハリウッド・リライティング・バイブル」 
2000 フィルム アンド メディア研究所 愛育社
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