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08/08/2004

イマジネーション・マーケティング

〈カテゴリ:マーケティング〉

ヒトは想像することができる。
ヒトが想像する事柄は、いつの日にか現実になることがある。

むかし、ある人が「遠く離れた人と話ができたらなぁ」と想像した。やがて電
話が発明されて、いつでも、遠くにいる相手と話せるようになった。

また、ある少年(小学生)がいるとしよう。彼は将来はサッカー選手になりた
いと思っている。大観衆の中、ワールドカップの試合でシュートを打つ自分を
想像している。

彼は少年サッカーチームに入って毎日のようにサッカーの練習をするだろう。
中学校や高等学校に入学するとサッカー部に入部してボールを蹴り続けるだろ
う。やがてプロサッカー選手になるためのプロテストを受ける。テストに受か
り、試合で活躍して日本代表選手になるかもしれない。

これらはすべて、少年がサッカー選手になってワールドカップの試合で活躍す
る自分を想像することで、実現の可能性が高くなっていくことを表している。

人がなにかを買う場合で考えてみよう。たとえば、ランニングシューズを買う
としよう。さまざまな種類の中から、どのランニングシューズを手に取るのか。
まずは色、形といった外見上の好みで、青色の線が入ったランニングシューズ
にを手に取ったとしよう。

このとき、人は想像している。

ではいったいどんな想像か。それはこんな想像だ。いつも着ているTシャッツは
青色や水色が多いから、色を揃えたらいいだろうと思い、このランニングシュー
ズを履いて走っている自分を想像したのだ。

さらにランニングシューズを履いてみることで、足へのフィット感や靴底のクッ
ションがどうかと試してみる。

このときもまた、人は想像している。

走っている自分がいる。この靴底のクッションが地面からの衝撃を和らげてく
れる。それによって自分はいつもよりも快適に、そして速く走っている――
そんな自分を想像しているのだ。

人がなにかを決断するとき、その決断によって生じるであろう自分の未来を想
像する
のだ。

未来を思い描くためには想像力が必要だ。想像力をより深く豊かに働かせるた
めには、過去の記憶を呼び起こして、さまざまな要素を選び出す必要がある。

材料が多ければ、想像力が刺激されて、未来に繰り広げれるであろうさまざま
な状況や状態を想定することができる。

決断に至る材料集めや分析という作業は、過去の経験や実際の数値によって論
理的に行おうとするものだ。

だが、論理的に導き出した答えはあくまで決断のための材料にすぎない。

実際に人は何をもって決断するのか?
言いかえると、ある人がある商品を買おうとするのは、いったいなにによって
なのか?

それは「感情によって」である。

人を動かすのは、感覚や感情なのだ。

モノやサービスの売り手は、どうしたら売れるのか、について、明確な答え
をほしがる傾向にある。

過去の販売データ、モニター調査票の集計表、競合他社の同カテゴリー商品
の販売数……等。

もちろん、これらの調べればわかる事柄(事実の事柄)は、資料として持っ
っていたほうがよい。
目にはっきり見えるデータ等の資料は、比較や検討をするときにおおいに役
立つからだ。

だが、こうした資料は主に売り手が重視するものであって、買い手(生活者、
消費者、客)が重視するものではない。

買い手の中には、その商品がどのようなものか(今までどれだけ売れたか、
ほかに似たような商品がどのくらいあるのか等)を知りたいと思う人もい
るだろう。

しかし、人がなにかを買おうと決断するのは、資料だけによっているのでは
ない。むしろ、資料は参考程度にしか用いていないことがほとんどだ。

買い手は、その商品を買った自分の未来を想像する。想像した良い自分のイ
メージがよりはっきりと力強く浮かぶ商品を選ぶのだ。

【まとめとポイント】-------------------------------------------------

●人は感情でモノやサービスを買う

●感情をかたち作るのは、理想的な未来の自分や自分をとりまく環境をよりは
 っきりと力強く思い描くことができる想像力である

★買い手に、すばらしい未来の図や画を想像しやすい商品やサービスを提供
 する

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