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08/18/2004

ドット・ジ・アイ(DOT THE I)

ドット・ジ・アイ



by G-Tools

マシュー・パークヒル監督/2003年/イギリス・スペイン/92分

意外性があり、巧みな仕掛けをもつラブ・サスペンス作品。三角関係を軸に、
 情熱的な運命の愛を物語りつつ、小道具と適所に挿入されるもうひとつの視
 点がサスペンスを盛り上げています。

Story(ストーリー)
―――――――――――――――――――――
結婚前の女性カルメンが独身最後のパーティで、キットという男性とキスす
る。その瞬間、カルメンはこの人こそ私が求めていた男だと運命の出会いを
確信する。こうしてはじまった婚約者バーナビーとキットとの三角関係は複
雑に絡み合っていき、やがて悲劇的な結末を迎える。そのときカルメンは思
いもしなかった真実に直面する。


Main Character(主な登場人物)
―――――――――――――――――――――
△キット
 青年。役者志望。ブラジル出身。父はイギリス人。

△カルメン
 フラメンコダンサー。スペイン人の美女。

△バーナビー
 資産家。カルメンの婚約者。

△トムとテオ
 キットの知り合い。キットのカルメンへの愛を応援する。


Comments(論評、批評、意見)
―――――――――――――――――――――
●意外性があり、巧みな仕掛けをもつラブ・サスペンス作品。三角関係を軸に、
 情熱的な運命の愛を物語りつつ、小道具と適所に挿入されるもうひとつの視
 点がサスペンスを盛り上げています。

運命の出会い。はじめて会った相手とキス。それが独身最後のパーティ(ヘン・
ナイト・パーティ)での出来事だなんて!

しかも、その相手(キット)がカルメンが働いているバーガーショップまでや
ってきて、熱烈な愛を告白するんです。
婚約しているカルメンは戸惑いながらも、キットの積極的な行動とユーモアの
あるおしゃべりにおもわず笑みが浮かんで……(^^)

2人が仲良くなっていくまでの様子を観ているとワクワクします。
カルメンはバーガー屋をクビになってしまいました。カルメンは、キットに会
うなりいきなりパーンチ! なぜってキットが店に押しかけてきたのが原因で
クビになったから。

おもわずパンチしちゃったけど、そのあと2人で話してとりあえず薬局に行く
ことに。パンチで切れた顔の傷を治すためです。薬局で傷口に風を送るキット。
それをみていたカルメンは最初はしらんぷりしてたけど、すぐにキットの顔の
傷口にフゥーフゥーって息を吹きかけてあげるんです。うれしそうにはにかむ
キット。その様子をカウンター越しの後ろから見ている薬局のオジちゃん。

このオジちゃんがいるからこそ、カルメンとキットの気持が嫌味なく見れるん
です。
観客は薬局のオジちゃんを通してカルメンとキットを見ているかんじになりま
す。するとひとつクッションが挟まって、なんだが自分がその薬局で2人のや
りとりを見ているような感覚になるんです。

スクリーンの外から観るんじゃなくて、もう映画の中の登場人物たちのすぐ傍
に自分がいる、そんな感じがするんです。
自分はもう映画の世界に登場してるようなものですから、二人が惹かれあって
いる様子を、親近感を持って見守れるのです。

そして実はオジちゃんの視点は、この作品全体を読み解くキーワードなんです。
あッ、「オジちゃん」じゃなくて「視点・視線」がキーワードですヨ。

作品中のいろいろなところで、登場人物のだれでもない視点が入るんです。だ
れかがカルメンやキットを物陰から見ている(撮っている)といった視点です。

カルメンはだれかに尾けれていると感じて怯えてしまいます。それは、かつて
ストーカーに付きまとわれたことがあって、ロンドンに逃げてきたからです。
もしかしたらここまで追っかけてきたのではないかと不安になってのことです。

そうした過去があるので、今は自分を大事にしてくれる優しい婚約者を大事に
したい、裏切りたくないと、もうキットに会わない決心します。でもキットは
神出鬼没(古い?)のように現れて愛を囁き、プレゼントをくれます。それも
カルメンが好きな物を。趣味も合うなんてやはり運命の人なんだ!☆

そう思ってしまうのもしかたないです。なぜってキットはハンサムガイなんで
す。身長は欧米の男性にしては低いほうですが(メキシコ人俳優だそうです)
なんとも端麗な容姿なんです。カルメンでなくても惚れちゃうでしょう☆

カルメンだって、フラメンコ踊るわ、パーンチ強烈だわの、情熱的なスペイ
ン美女です。

俳優さんが魅力的だと、細かいことなんて目に入らなくなります。
でも! 作品名に注目してください。「dot the i(ドット・ジ・アイ)」は
慣用句からの引用で、意味は「細かいところまで注意を払うこと」だそうです。

観終わると、あぁあのシーンはこうでああで、なーるほどぉ。と唸ってしまい
ました。ほんとに細かいところまで気を配っている作品です。

こういった作品は詳しいことを書くとネタバレになっちゃいますので、ヒント
を2つ。

1、欧米の有閑階級(資産家)あってこそ。
2、トムとテオ

凝った脚本が好きな方は、はずせない1本ですヨ。
でもでも、ラブ・ストーリーですからネ。
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∇参考・用語引用図書 
「ストーリーアナリスト」 
1999フィルム アンド メディア研究所 愛育社
「ハリウッド・リライティング・バイブル」 
2000 フィルム アンド メディア研究所 愛育社
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