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07/25/2004

恐竜博

〈カテゴリ:マーケティング〉

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「驚異の大恐竜博 起源と進化~恐竜を科学する」
 開催期間:7月16日(金)~9月12日(日)
 開催場所:幕張メッセ
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夏休みのイベントが各地ではじまった。そのうちのひとつに、90年代から続く
恐竜ブームがある。

90年代以前も、デパートの催し物会場などで恐竜博を開催していたが、90年
代に入ってからはますます盛況だ。

恐竜を扱った映画作品では「ジュラシック・パーク」(93年)、「ロスト・ワ
ールド/ジュラシックパーク」(97年)、「ジュラシック・パークⅢ」(01年)
がある。これらはCG技術の発達の助けもあり、順調にヒットをとばしつづけて
きた。

なぜ恐竜ブームなのだろうか? 
なぜなら、恐竜が「懐かしい記憶を呼び覚ます」からだ。

懐かしい記憶とは、人類には失われたとも言われることがある「野生」のこと
だ。実際には「野生」の記憶や感覚が全く失われてしまったということはない。
例えば、格闘技観戦やスポーツ観戦にはじまり、みずから格闘技やスポーツを
することからも、人は身体を動かすことで、生き物としてのある種の「野生」
の感覚を持ちつづけていると言えよう。

だが、すべての人が日常的にスポーツができるわけではない。また、たとえさ
まざまなスポーツをしていたとしても、現代社会、とくに日本ではめったに出
会う(触れる)機会がないことがある。

それは「身体」だ。

現代社会は、テクノロジーの発達によって、あらゆるところで人間にとって都
合のよいように構築されてきた。人間にとって都合がいいとはつまり、人間が
考えうる限りに、人間にとって都合のよい社会をめざしてきたということだ。
それはつまり、人間の「脳」が考えた社会である。

街中を歩いてみると、道にはゴミはたくさんおちているが、ヒトの指ひとつ落
ちていない。小鳥の死骸や猫の死骸すら、すぐに片付けられる。

「死」は「身体」を意識させる。「脳」に対するものは「身体」だ。そういう
わけで、街中で「死」を意識させるものが目につく場所にあるのを「脳」は嫌
うのだ。

現代社会で「身体」を意識させる(できる)場所は限られている。わかりやす
いところでいえば、軍隊や病院だ。

こういった社会で、直接に「死」を意識しないで「身体」に出会えるもの、
それが「恐竜」だ。

ちなみに「死」を意識せせるものでも、人々の興味や注目を集めることができ
る。例えば「人体の不思議展」というのがある。「死」を想うことはつまり
「生」を想うことであるからだ。「生」と「死」は表裏一体なのだ。

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「人体の不思議展」
開催期間:7月17~8月31日
開催場所:浜松科学館
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話を恐竜に戻そう。
恐竜の原寸大の模型を見たら、みなさんはどう感じるだろう。模型には、恐竜
がの骨格だけのものもあるだろうし、肉が付いて大きな角が生えたものもある
だろう。

きっとあなたは、大きく力強い圧倒的な「なにか」を感じるだろう。

その「なにか」とは「身体」の奥底にある記憶――DNAに刻まれた記憶とでも
いえるかもしれない――が蘇るときの感覚なのかもしれない。

脳にとって気持ちよく都合がよい社会に生きる人々にとって、疎外され、滅多
に出会うことがなくなった「身体」を意識することができる、そんなきっかけ
を与えてくれるのが恐竜なのだ。

「恐竜」という言葉と実際の展示物は、子供と大人の区別なく、ヒトに生物と
しての記憶を蘇らせる期待感と高揚感を抱かせることができる。

脳のニーズだけでなく、身体のニーズにも注目してみるといいだろう。

【まとめ】-----------------------------------------------------------

●ヒトの欲求を研究する。このとき、脳のニーズだけでなく、身体のニーズ
 にも注目する

★子供と大人の区別なく興味を惹き、楽しめるものを提供する
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※ 参考・用語引用図書
 「唯脳論」養老 孟司 (著)
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