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03/05/2004

レボリューション・めぐり逢い(REVOLUTION)

cover

「レボリューション・めぐり逢い(REVOLUTION)」
ヒュー・ハドソン監督 1985年 イギリス

○変化の時代。自分にとっていちばん大切な事はなにか? 
 そんなメッセージが伝わってくる作品だ。

〔1〕Theme(ストーリーの奥に込められているモラルやメッセージ)
―――――――――――――――――――――
親子の絆。最優先すべきこと。


〔2〕Story(物語)簡略に
―――――――――――――――――――――
1776年、トマス・ジェファーソンの独立宣言によりイギリス領アメリカの13植
民地が本国からの独立を主張した。毛皮を売りに小船でニューヨークにやって
きたトム・ドッブ親子は反逆軍に船を接収される。船の接収料は終戦まで支払
われないという。トム・ドッブが目を離した隙に、募兵隊の軍人に太鼓を叩け
るからと言われたネッドは、軍に志願してしまう。トム・ドップも息子を守る
ため軍に志願する。

戦闘を経験したトム・ドッブは、戦いを避けて工場で働きはじめる。だがネッ
ドは反逆軍に加わる。やがてネッドはイギリス軍に捕まってしまう。

デイジーからネッドが捕まったことを知らせれたドム・ドッブは、怪我したネ
ッドを救出する。そのときヒューロン族(ネイティブアメリカン)のトンティ
と出会う。ネッドの怪我が治ると、トム・ドッブ親子とトンティは軍の斥候に
なる。
 
イギリス軍との激しい戦闘を経て終戦となるも、約束されていた土地はもらえ
ず、船の接収料は下げられてしまう。

それでも戦争を通して親子の絆を深めたトム・ドッブ親子は、それぞれあたら
たな道を歩みはじめる。


〔3〕Main Character(主な登場人物)
―――――――――――――――――――――
△トム・ドッブ
 息子ネッドと自分の船でニューヨークに毛皮を売りにやってくる。

△デイジー・マコナヘイ
 砂糖王マコナヘイ氏の娘。自由独立の思想を持ち、英国軍に対する反乱軍
 に味方する。

△ネッド
 トム・ドッブの息子。太鼓を叩けるときいて反逆軍に志願してしまう。


〔4〕・1 エクスターナル・コンフリクツ(External Conflicts) 外的葛藤
―――――――――――――――――――――
(主人公を危険や不安に陥れようとする敵や第三者によって作りだされる困難)
 
毛皮を売りにニューヨークにきたトム親子は英国に対する反逆軍によって船を
接収される。なにもわからないネッドが軍に志願してしまう。トムは息子を守
るためには、軍に志願するしかなくなる。

砂糖王マコナヘイ氏を父にもつデイジー・コナヘイは自由・独立の精神を持っ
ている。だが、父は戦争について「どちらがよいわるいかは問題ではない。ど
ちららが勝つかだ」として優勢なイギリス軍に味方する。イギリス将校のため
のパーティを台無しにしたことで、デイジーはある選択を迫られる。家の方針
に従うか、家を出て行くか。デイジーは家を出て行くことにする。


〔4〕・2 リレーショナル・コンフリクツ(Relational Conflicts)
―――――――――――――――――――――
(相対的葛藤)

トム(父)とネッド(子)の異なった意見。

トム -戦争を避けて工場で働く。
ネッド-自由と独立のためにイギリス軍と戦う。

トムは息子を危険な目にあわせたくない。そのため工場で働いて生き延び、
戦争を避けようとする。
ネッドはそんな父を臆病者だと非難する。自分は友人(マール)たちと共に
自由と独立のために戦うつもりだと言う。


〔4〕・3 ソーシャル・コンフリクツ(Social Conflicts) 社会的葛藤
―――――――――――――――――――――
トム・ドッブ親子はしかたなく軍に参加する。負け戦が続き、トム・ドップは
軍隊を離れる。町でデイジーにみつかり、なぜ逃げたのか、と激しく追及され
る。ここでデイジーは反逆軍を代表している。だが、トム・ドッブは独立より
も自分の家族を守ることを第1に考えている。


〔5〕Comments(論評、批評、意見)
―――――――――――――――――――――
このストーリーは「巻き込まれ型」である。独立のために進んで軍に参加した
わけではなく、騒乱に巻き込まれるようにして独立戦争に参加することになっ
たのである。

トム・ドッブも自由・平等・独立の考えはある。だが最優先しているのは息子
を守ることである。

一方、デイジーは家を出る。家(父親)の考えと合わないからだ。最優先して
いるのは自由・独立という考え(方針)である。

最初はトム・ドッブとデイジーの最優先事項が異なっていたために対立があった。
しかし、戦争の悲惨さを経験することでデイジーは最優先すべきことが何なのか
を悟るようになる。

やがてトム・ドッブ親子は斥候として、デイジーは物資配達として、それぞれの
方法で独立戦争に参加する。

戦争が終わると、約束されていた土地はもらえず、船の接収料は下がられてしま
う。独立戦争に勝っても、ネイティブアメリカンやアフリカン・アメリカンへの
差別はいぜんとして残っている。そんな時代に、トム・ドッブ親子は絆を強め、
それぞれの道へ歩き出していく。

自由・独立というスローガンのもと、アメリカ(13州)はどうするか?
そんな時代にあって、トム・ドッブの最優先事項は何か?
それは自分の一番身近な人、大事な人(家族など)を守ることである。

変化の時代(独立戦争)、アメリカはどうするのか? ではなく、それよりも、
自分の大事な人を守れるのか? 自分はどうするのか? をしっかりみつめて
いくことが大切である――そんなメッセージが伝わってくる作品である。

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∇参考・用語引用図書 
「ストーリーアナリスト」 
1999フィルム アンド メディア研究所 愛育社

「ハリウッド・リライティング・バイブル」 
2000 フィルム アンド メディア研究所 愛育社
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メールマガジン→「ストーリー・アナリシス (Story Analysis)」

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