比較対象があいまい
〔1〕例文
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「ケイタくんはマコトくんよりカナちゃんが好きでした」
〔2〕問題点
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比較対象があいまい
〔3〕解説
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何と何を比べているかがはっきりしていません。
例文は2通りの意味にとることができます。
〔a〕ケイタくんがマコトくんとカナちゃんを比べて、
マコトくんよりカナちゃんのほうが好きでした。
〔b〕ケイタくんとマコトくんを比べると、
マコトくんよりケイタくんのほうがカナちゃんを好きでした。
例文で確かなことは、ケイタくんが比較の対象になっているということです。
でも、その相手がどっちなのかはっきりしません。
★解決策 ⇒語を補って比較の対象をはっきりさせる
〔4〕書き直し(リライト)例
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〔a〕「マコトくんとカナちゃんのどちらがより好きかといえば、
ケイタくんはカナちゃんのほうがより好きです」
〔b〕「カナちゃんのことを好きだという想いは、
マコトくんよりケイタくんのほうが大きいです」
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∇書籍紹介
わかりやすい文を書くために参考になる書籍を以下に紹介します。
「理科系の作文技術」 木下 是雄 (著) 中公新書
「日本語の作文技術」 本多勝一(著) 朝日文庫
「日本語で生きるとは」 片岡 義男 (著) 筑摩書房
「日本語の外へ」 片岡 義男 (著) 角川文庫
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